最新情報を受け取る

SNS


 

1386View

遺伝子組み換え作物・食品について– 概要・全体像 –

スライドに対して解説をする形式で、本記事を進めていきます。

本記事で使うスライド一式となります。
これ以降は、上記スライドを引用しながら、そのスライドに簡単に解説を加える形式で進めていきます。
※ 冒頭のスライドを流しで見ていただくだけでも、凡そご理解いただけるように構成しています。


■ この記事で得られる情報

この記事で得られる情報を、大きく8つにまとめています。
スライド形式で簡単にポイントを抑えながら、遺伝子組み換えの概要・全体像を掴んでいただけるように構成しているため
「言葉は知っているけれども、概論をまとめて把握したい方」
「遺伝子組み換え作物・食品についてはじめて勉強する方」
「家族や知人など、周囲にまとめて伝えたい方」
には特に、おすすめです。
この記事で概論・全体像を掴んだ後に、より深い情報や細部の情報に入っていくと、その後の学習も捗るため、そういった学習の入り口として使っていただけるよう心がけています。


■ 遺伝子組み換え作物とは

遺伝子組組み換え作物とは、遺伝子組み換え技術を用いて「遺伝的性質の改変」が行われた作物のことです。
遺伝子組み換えは従来行われてきた「品種改良」と同じとする主張がありますが、それは誤解を多分に含んだ主張と言えます。
一般的な品種改良は特定のイネと、別のイネを掛け合わせるような「同品種・近い種の掛け合わせ」で行われますが、遺伝子組み換えはカブトムシとかぼちゃの遺伝子を掛け合わせるなど「種の壁を超える人工的な変異」をもたらすものです。それだけの特異な操作を遺伝子に対して行うため、様々なリスクや懸念、慎重論が現在でも投げかけられています。


■ 遺伝子組み換え作物・推進派の主張


推進派第一の主張は、農業の効率化です。
農家の方が苦労することとして「除草作業」と「虫食いの被害」があります。
これらを軽減するため、除草作業に対しては、除草剤(農薬)に耐性のある遺伝子組み換え作物が開発されました。農薬をまけば、雑草だけが枯れ、農薬耐性のある組み換え作物だけが生き残りますから、除草作業を軽減できるとしています。
もう一方の虫食い被害については、殺虫作用のある遺伝子組み換え作物が開発されました。これにより、組み換え作物自体を虫が食べなくなり、虫食い被害を防げるとしています。
しかし、農薬に耐性のある「スーパー雑草」、殺虫作用のある組み換え作物に対して耐性のある「スーパー昆虫」の出現により、組み換え作物を提供する会社の思惑に狂いが生じています。スーパー雑草・昆虫に対して「より農薬の量と種類を増やす」「殺虫性の高い作物を作る」という対応を取らなければ効果が得られなくなっているためです。
そのような農薬、作物の威力を上げることで起きているのが、以下のような負のスパイラルです。
「農薬の散布→スーパー雑草・昆虫の出現→農薬の量・種類や殺虫性の高い作物の開発→人体への影響や、土壌・環境汚染の懸念増大(このサイクルを繰り返す)」
このループにより、人体や土壌・環境への影響も懸念されており、更には、土壌も弱くなるため、そもそも前提とした農業の効率化さえ、長期的な視点で見て、達成できるのかも疑問視されています。


次に、遺伝子組み換え作物は「品質の向上」が期待できると主張されています。
注目を浴びたのは、発展途上国のビタミンA欠乏症を解決するために開発された遺伝子組み換え米「ゴールデンライス」です。このお米は、βカロテンを大量に含み、ビタミンA欠乏症を解決すると宣伝されましたが、実態は含有量が他の作物に比べて少なく、問題となりました。
更に、遺伝子組み換え大豆として有名な「ラウンドアップ・レディ」についてもアメリカの団体によって、数種類のエストロゲンが低下したとされています。
推進派の主張する「品質向上」についても、疑問が投げかけられています。


最後に、収量の増加です。遺伝子組み換え作物は世界の人口増加に伴う、食料不足に対応するものとして喧伝されていますが、多くの反論が行われています。
様々な研究結果だけでなく、実際の裁判においても「収量減少」に関する判決が下されています。


つまり、遺伝子組み換え作物のメリットとしてあげられた「農業効率化」「品質向上」「収量増加」そのどれに対しても、反論や疑問が投げかけられる結果となっているということです。


■ 遺伝子組み換えの懸念・リスクまとめ

ここまで推進派の主張を見てきたため、ここからは遺伝子組み換え作物に対する懸念やリスクを見ていきます(遺伝子組み換えは、その技術の登場から一貫して反対論、慎重論が唱えられてきました)
まずは、人体に与える影響です。「発がん性」「アレルギー」「精神疾患」「免疫低下」などがあげられており、ここで記した一部の実験においてさえ、様々な人体への影響を懸念する結果が出ています。

環境に与える影響としては、土壌の細菌を撹乱すると発表されています。
土壌は種苗を育てる根幹となりますし、土壌が弱るとその土地で農業そのものが営めなくなってしまうため、こちらも非常に深刻な問題です。


続いては、農家に与える影響です。
自家採種(種取り)の禁止による購入の義務付け=経済的負担は勿論のこと、交雑による訴訟のリスクが特に、問題となっています。
遺伝子組み換え栽培を行っていない農家が、意図せず遺伝子組み換え作物と交雑してしまい、訴訟を起こされ敗訴するケースも珍しくありません。
更に、遺伝子組み換え種子を提供する大手のモンサント社はモンサント・ポリスと呼ばれる独自の警察組織を持ち、定期的に農家を調査し、監視を強めています。
モンサント社は各農家が密告できるように専用回線も設けており、これにより悪意のある農家が、遺伝子組み換え栽培を行っていない農家を「交雑した」として特許侵害を密告し、周辺農家を潰そうとすることまで行われています。こうなると、農家同士のつながりも消失し、延いては、農村共同体の破壊にまで繋がります。


最後に、作物の多様性に与える影響です。
種苗会社の減少により、現在では種子の75%が消失したと言われます。
そして先程「農家への影響」の箇所でも出ましたが、ここでも交雑による影響が深刻です。遺伝子組み換え作物の花粉が風などで運ばれ、在来種と交雑することで、遺伝子汚染されてしまう可能性が高まります。
このような交雑のリスクに対しては、生物の多様性へ悪影響が及ぶことを防ぐための国際的な枠組み(カルタヘナ議定書)が定められているほど、そのリスクが懸念されています。

■ なぜリスクの高い遺伝子組み換え作物がこれ程、推進されているのか

なぜ、これほどまでリスクの高い遺伝子組み換え作物が推進されているのでしょうか。
それは単純に、遺伝子組み換え作物を提供するグローバル種子企業に大きなメリット、利益があるからに他なりません。
農薬(除草剤)とそれに耐性のある遺伝子組み換え種子をセットで売る、二重の利益。更に、特許により種取りを禁止できるため、農家の定期購入を強制的に契約で結ぶことができます。
定期収入もあり、二重の利益がある。提供する企業群からすると、これ程ビジネス上有益なことはないため、いくら人体や環境、農家、作物の多様性に危険が及ぼうとも、推進し続けているのです。


■ 遺伝子組み換えにおける、世界の中の日本

1996年の遺伝子組み換え食品の輸入開始依頼、日本は遺伝子組み換えの承認において世界一。輸入と消費においてもトップクラスであり、世界有数の遺伝子組み換え消費大国となっています。

■ 大量の遺伝子組み換え作物・食品を消費している日本

日本で承認されている八種類の遺伝子組み換え作物から、調味料や添加物まで、多岐にわたる食材・食品・添加物に変化しているため、直接、間接的に非常に多くの遺伝子組み換え食品が日本には溢れています。
添加物にまで遺伝子組み換えが関わっているため、何も意識をせずに生活をしている場合、殆どの日本人が日々、遺伝子組み換え食品を口にしていると言えます。

■ なぜ日本人は遺伝子組み換えを大量に消費していることに気づけないのか

日本の遺伝子組み換えに対する表示や監視の仕方は、世界各国と比較しても緩く、この抜け穴が、日本人が知らぬ間に遺伝子組み換え食品を口にする要因となっています。


■ 私達にできること

ここまで見てきた通り、遺伝子組み換えには様々なリスク、懸念があるなかで、
これほど国の対応が緩く、国民に周知徹底されていないのは、国民を実験台にしていると言っても過言ではありません。
遺伝子組み換えの他にも、農薬や添加物、また、ゲノム編集とまで最近は言われるようになり、日本はそのどれに対しても、世界で規制の基準が緩いトップクラスの国です。
食の安全は自分自身だけでなく、大切な人達の生命に直結することを自覚し、私達一人ひとりがこの現状に気づき、アクションしていくことが重要になります。この記事がまず「知る」きっかけとなり、伝える手段となり、実践に繋がる機会となれば幸いです。